レキシントンの片隅で

アメリカ、マサチューセッツ州レキシントンのはじっこに住んでいます。

睡眠時間

我が家では子どもは9時に寝ることになっている。

保育園時代からそうだった。

小さい時はもっと早く寝かせたほうがよかったのかもしれないけど

共働きで、仕事の後でごはん、お風呂・・・となると

どうしても9時になってしまっていた。

そして、起きるのは6時。

 

子どもが成長するにつれ、

だんだんそれもあいまいになって来てはいたけど

基本的にその時間は変わらない。

 

子どもが早く寝てくれないと、大人がゆっくりできないという

別の事情もあるのだが。

 

中学生になったある日、長男が言った。

「なんで9時に寝なあかんのん?」

 

おっと、気が付いてしまったか・・・。

 

「背、伸びひんからや」

と、正解でも不正解でもない答えを告げた。

 

「みんな、寝るの11時とかやで!」

「みんな、て誰や?ほんまのみんなちゃうやろ?」

「ほんまのみんなちゃうけど・・・」

「起きといて、何してんの?どうせ無駄なことしかしてへんやろ?

それやったら、早く寝て次の日元気で学校行った方がええと思わんか?」

「まあ、それもそうやな・・・」

 

実は日本人は睡眠時間が世界でも短いほうらしいと

何かのニュースで読んだ。

それを先日目の当たりにすることとなった。

 

長男のサッカーチームの懇親会的なものが開かれたときに

近くに座ったお母さんたちと話をしていた。

どういう流れだったか忘れたが、何時に寝るのかと聞かれた。

「長男は9時に寝るよ」

「うちも9時」

「うちも9時前には寝てる」

「うちもだな」

 

そこにいた3人の子が9時には寝ているということだった。

日本では中学2年生の子供たち。

9時に寝る子、なかなかおらんやろ?

それが、ここにはすでに4人も。

さらにその中の1人は「7時半からノー・ディスプレイ」とのこと。

スマホタブレットはもちろん、テレビもなし。

本を読むそうだ。

睡眠に影響するから。。とのこと。

徹底してる。

 

疲れた脳も、疲れた体も睡眠で回復するのだから

本当は早く寝るのはいいことだと思う。

自分もそうしたいが、やらなきゃいけないことと

やりたいことがたくさんあって、なかなか実行できない。

 

 


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個人懇談3

主要教科は数学、英語、理科、社会。

4人の先生に囲まれて超緊張すると聞いていたので

始まる前はとてもドキドキしていた。

 

まず次男

先生が握手で迎えてくれる。

しかし、なんて、手が冷たい人が多いのだろう。

 

次男は学校がしんどくて休んだことがあったので

その件について話した。

先生はまず、私が連絡したことにありがとうと言ってくれた。

やっぱり言わないとわからないことはあるもんね。

ちょっと注意もしてくれるだろうし。

学校では友達もいて、楽しそうにしているとのことだった。

英語はやっぱり難しいけど、数学はよくできてるらしい。

社会と理科もよくやっているとのことだった。

ただ、先生よりも友達に聞いたりすることが多いかな?とのこと。

あと、特に社会で宿題の意味が分からないときに先生にメールで質問しているが

そういうところをよく頑張っていると評価してくれているらしい。

 

アメリカでは先生に評価をもらうために

見える努力をすることが大切だと聞いたことがある。

もちろんそれだけじゃないんだろうけど

そういうのって日本人には苦手なところ。

今回は図らずもそういう結果になっていたようだ。

 

続いて長男。

こっちも先生が握手してくれたが、みんな手が冷たい。

聞きたいことはないかと聞かれたので

数学で上級クラスに入りたいのだがどうかと尋ねた。

長男は数学の力は十分にあるが(だって、日本の方が進んでいるから・・・)

言葉の問題があるので上のクラスに上げてもらえなかったのだ。

文章題なんて全然わかんないからね。

ずっとテストでいい点が取れているから、この調子が続けば

次の見直しで上級に入れるそうだ。

他の教科の先生もよく頑張っているとほめてくれた。

どの教科でも質問をしていることを重要視しているっぽい。

ざっくり悪い点をつけられていた英語の先生も

長男の頑張りは評価してくれていた。

時間割の中に自分の好きなことを勉強できる時間があるのだが

そのうちひとつは必ず英語に通っているというのもよかったのかもしれない。

 

もちろん、英語がわかっていないし

成績は良くはない。

ただ、何だか、そこはもう日本にいた時ほど気にしないようになった。

 

先生に囲まれて、尋問されるみたいにって聞いてたほどではなかった。

当然だけど、担当の先生にもよるよね。

ELLの先生に比べたら、かなり省エネな話し方で

ずいぶん聞き取りにくかったが、まあ、無事に終わってよかった。

二人とも頑張っているということがわかったし。

 

 


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個人懇談2

個人懇談、次は次男のELL。

「彼もよく頑張っています。お兄ちゃんを見ているのでしょう」

「文法はまだまだ分からないところがたくさんあるけれど、

それでも来た時からはずいぶん進歩しています」

 

とりあえず、たくさんほめてくれる。

イギリスの小学校の先生は「もう許してくれ」と思うほど褒め殺ししていたが

ここはそこまではやらない。

 

「ELLの男子はみんな仲が良くて、お互いにすごく助け合っています。

何かわからないことも聞きあったりして、実に微笑ましいです。」

 

どうやらここでも次男は友達に恵まれているらしい。

日本人がいないので、英語のわからない外国人同士、どうやっているのか謎だが

とにかくみんな優しい子が集まっているようだ。

 

何か質問はないかと聞かれたので、私は聞いた。

「先生は以前、母国語の勉強を決してやめてはいけないと言ってましたね。

今、自宅で子どもたちが日本語の勉強をすることを嫌がり始めています。

どうやって勉強するように話せばいいでしょうか?」

 

「だって、あなたたちはいつか日本に帰るでしょう?

帰った時にその年齢にふさわしい母国語の力がないと生活に困るからです」

「でも、長男はずっとアメリカで生活すればいいと言っています。」

「ほら、彼はサッカー選手になりたいんでしょ?

勉強していないと、有名になってインタビューされたときに

変な日本語を使っちゃうわよって言って。」

 

長男、単純だから「それもそうやな」って言いそうだ。

 

もう一つ質問があった。

次男はいつも日本語の本を読んでいます。長男はそれを見て、

英語の本を読むように言います。そうしないといつまでも英語がうまくならないと」

「私はそうは思わない。もちろん英語の本も読んでほしいけど。

外国語の環境にずーっといるとすごく疲れるのよ。

だけど、そこで日本語の本を読むと脳が休憩できるから、すごく大切なことだと思う」

「それに、日本語の勉強ができなくても、最低限本を読み続けていれば

語彙も増えるし、日本語は成長できると思う」

 

ふむふむ。。

 

「私も日本にいたとき、ずーっと第二外国語にさらされていると本当に疲れたわ。

でも、そのとき英語を読んだり聞いたりするとすごくリラックスできたのを覚えている」

 

先生は短い間だったが、新潟にいたことがあるそうだ。

だから、日本語も少しだけわかる。

その経験から、不自由な言葉の中で、外国で生活する大変さを十分に理解していて

子どもたちの状況に共感できる部分があるのだろう。

 

そういえば、イギリスの小学校のELLの先生もギリシャから来た人だった。

子どものころ、トイレの場所も聞けずに困ったのだと言っていた。

言葉のわからない国に住むという苦労をよく理解していてくれたのだと思う。

 

親切な先生のおかげで、個人懇談の一つのヤマを越えることができた。

話し方もはっきりしているので、本当に聞きやすい。

耳慣らしもできた気がする。

 

さて、次は主要教科へ!

 

 


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個人懇談1

懇談の日、子どもたちは休みだった。

そりゃ、朝から懇談やってるんだから、そうなるわな。

 

時間と教室の位置を確認し、夫と出かけた。

最初はELL。

この先生はすごく親切で評判がいいが、本当によくしてくれている。

兄弟2人分の枠を続けて取っていたので

「どっちからする?」と先生に聞かれた。

「では長男から」

 

先生は授業で使っている本やプリント、作文やそれを添削したものなどを

説明しながら見せてくれた。

「これは最初に書いた作文です。おかしいでしょ。

この時からずいぶん上手になりました」と言って見せてくれたプリントには

「My brother is sticker」と書いてあった。

「私の弟はシールです???」

一応、中1は終わってきたのだが・・・。

「彼はまだここに来て6か月でしょ?それなのに本当によくやっています」

とにかくほめてくれる。

何か気になっていることはないかと聞かれたので

科目の英語のことについて聞いてみた。

Writing の成績がDになっていたのだ。

理科はメール相談の結果、下駄をはかせてくれることになって

英語もそうなったはずなんだけどな・・・と。

 

すると先生はびっくりすることを言った。

「私は彼に読み取りテストを減らすことや、作文のテストを減らすことを

提案しました。でも彼は『自分はみんなと一緒でいい。がんばる』と言った」と。

 

ひえー!!すごいな我が息子!

 

「私はあの英語の先生は8年生の中でも最も高いレベルを要求する先生だと思います。

その先生の授業で、彼はこの国で生まれ育った人たちと一緒に勉強し、テストを受け、

評価された。たった6か月しかこの国にいないのに!」

「彼の成績はDだけど、このDは素晴らしいDなんです!」

 

確かにそうだ。

先生、いいこと言うなあ。。

いい成績を取らなきゃいけないってずっと思っていたけど

結果だけ見ていても仕方ないんだな。当たり前だけど、しみじみ思った。

 

この件に関しては、帰り道に夫と話した。

「長男、すごいな」

「自分だったら、絶対テストも減らしてもらいたい」

「頑張ってるな・・・」

 

家に帰って、長男に言った。

「あんた、英語のテスト減らそうか?って言われて、

頑張るから減らさんでいいって言うたらしいな!すごいな!」

 

「え?なんのこと??そんなん知らんで」

 

何だか意思の疎通に問題があって、誤解が生じていた模様です。。

 

 


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謎の電話

今、iPhoneを使っているのだが

電話がかかってきたら、どの地域からかかってきたかわかる。

絶対関係ないと思われるところからだったら

私は出ないことにしている。

 

先日、電話がかかってきた。

マサチューセッツ、デッダムとの表示。

デッダムには何の縁もない。

サッカーチームの練習場がその近くだが、それだけだ。

でも、それがちょっと気になって電話に出てみた。

 

「ハーイ、〇〇、How are you?」と

私の名前を呼んだ。何の知り合い?

グッド、サンキューと答えると相手はつらつらと話し出した。

 

しかし、これがまた活舌悪く、というか

私のヒアリング能力では対応できない流暢さで

びっくりするぐらい、本当に一言も聞き取れなかった。

最後に疑問文で終わっていたので

向こうは私の答えを待っている模様。

 

「ごめん、私、あなたの言ってること全然わからなかった。

もっとゆっくり話して。」

 

「えーと・・・〇〇〇、▽▽▽、・・・寄付の・・・・」

 

寄付ってとこだけ入ってきた。

何だろうと思っているうちに電話が切れた。

 

それがまた昨日かかってきたのだ。

今度はもう出なかった。

運転中だったし。

 

さらに今朝もかかってきた。

出なかった。

こんなに何度もかかってくるということは

何か用事があるのかと心配になって

表示される電話番号を検索してみた。

アメリカ赤十字だった。

 

以前、献血しようと申込したときに

電話や名前を書いていたので

かかってくるのもわかる。

 

寄付というのが献血を指すのか

はたまた歳末助け合い的なものを指すのかわからない。

でも、電話で寄付をお願いされてもよくわからないし

そもそも聞き取れないと思うので

明日かかってきても、きっと出ないだろう。

 

 


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あの場所に帰りたい

アメリカが嫌だと思うことはしょっちゅうだが

日本に帰りたくて仕方がないと思うことは、それほどない。

家族で住んでいて、日本語を話す友達もいて

ほどほどに息抜きできているからだろう。

 

でも、先日、とても日本が恋しく涙が落ちそうになったことがある。

 

私はダンスエクササイズが好きだ。

あるクラスのM先生が大好きになって途中1年抜けたものの

トータル7年通っていた。

別のクラスのA先生も好きで3年は通っていた。

 

あくまでもスポーツクラブのダンスエクササイズクラスなので

本格的なダンスではない。

しかし、ほどよく踊りも楽しめ、運動にもなるというところが気に入っていた。

 

同じ名前のクラスでも、担当の先生が変わると雰囲気は全然違うし

同じ先生でもクラスの年齢層によって、全然違う雰囲気になる。

だから自分の好きな先生のクラスを見つけて、そこに通うのが楽しかった。

 

M先生はドラマチックな振り付けをする人だった。

「先生が動いていると、まるで映画を見ているようで・・・」と言っていた人がいた。

私も同じように思っていたので、他にもそう思う人がいたかもしれない。

年は自分よりも10くらい上だったし、ボンキュッボンとかではない少年体型なのに

衝撃的な色っぽさがあったのも素敵だった。

こういう人になりたいと思いながら通っていたのだと思う。

 

A先生はまた別のクラスなので、まったくM先生と比較はできないし、

振り付けも完全に決まったものだったのだが

動きの端々に先生の個性がちりばめられているのがかっこよくて大好きだった。

 

ある日の朝、アパートのジムに行った。

誰もいなかったので、音楽チャンネルを自分好みのものにして

黙って筋トレなどしていた。

すると、かつてM先生のクラスでやったことのある曲が流れてきた。

音楽には不思議な力があるようで、

曲を聞いた当時の様々な思い出が一気によみがえってくる。

ドラマチックな振り付けや先生の姿、

一緒にクラスを受けていた人たち、

とても懐かしく、恋しくなり、

同時に自分が独りぼっちな気がして、涙が出そうだった。

あのクラスに帰りたいと思った。

大好きだったんだなーと再認識。

でも、昔を懐かしんでも何も帰ってこないので

今日も一日どうにかやっていこう。

 


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個人懇談の予約

先日ミドルスクールの個人懇談があった。

日本と違うところは、自分で予約を取るところ。

何月何日の朝6時にサイトがオープンしますとのアナウンスがあった。

油断してると枠がなくなっちゃうのよと聞いていたので、緊張していた。

ビックリすることに、全員分の枠はない。

 

さて、その日、朝5時過ぎに起きた。

「6時オープンとか言うて、大雑把なアメリカ人のことやし

多分、だいぶ前に開いてるんちゃう?」と勝手に想像し

5時半過ぎに開けてみたら、まだ空いていなかった。

 

朝ごはんの支度などしながら、時々のぞいていたら

6時5分前に開いているのを発見した。

慌てて作業開始するも、ログインでつまづき。。

事前登録とかいらんて言うてたやん!!と文句言いながら

パスワード再発行依頼のメールを送る・・・。出遅れたわ。

 

枠は主要教科(英語、数学、社会、理科)で1枠、その他は各教科ごとに1枠ずつ。

とりあえず、主要教科とELLを押さえようと思った。

無事に6時10分にはログインできた。

すると主要教科、すでに朝早いほうから枠が埋まってきている。

しかし、私は夫の都合で午後希望だった。

午後はガラガラ。

兄弟で重ならないように、待ち時間が長すぎないように押さえた。

次にELL。こっちも午前中が人気だ。

兄弟で同じ先生なので、続けて2枠押さえた。

あまり考えずに主要教科より前の時間を押さえたが、

後で正解だとわかった。

 

とりあえず最低限の枠を押さえることができたので

肩の荷が下りてほっとした。

しかし、問題は懇談そのもの。

英語が苦手だからなー・・・。

先生4人に囲まれて、一方的にぶわーっとしゃべられるって

そんなん、無理やろー。

 

子どもの教育に対する姿勢を示すという点から

夫婦で行ったほうがいいよと勧められたが

それ以前に、一人では全くよう行かんわ。

 

夫は自分だってわからんと言うけど

私と違って毎日英語を話し、仕事もしているのだから

二人で行ったほうがよっぽどマシに違いない。

 

何だか毎日何か山を越えている気持ちになる。

ひとつずつやっていくしかない。

 


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