レキシントンの片隅で

アメリカ、マサチューセッツ州レキシントンのはじっこに住んでいます。

あの場所に帰りたい

アメリカが嫌だと思うことはしょっちゅうだが

日本に帰りたくて仕方がないと思うことは、それほどない。

家族で住んでいて、日本語を話す友達もいて

ほどほどに息抜きできているからだろう。

 

でも、先日、とても日本が恋しく涙が落ちそうになったことがある。

 

私はダンスエクササイズが好きだ。

あるクラスのM先生が大好きになって途中1年抜けたものの

トータル7年通っていた。

別のクラスのA先生も好きで3年は通っていた。

 

あくまでもスポーツクラブのダンスエクササイズクラスなので

本格的なダンスではない。

しかし、ほどよく踊りも楽しめ、運動にもなるというところが気に入っていた。

 

同じ名前のクラスでも、担当の先生が変わると雰囲気は全然違うし

同じ先生でもクラスの年齢層によって、全然違う雰囲気になる。

だから自分の好きな先生のクラスを見つけて、そこに通うのが楽しかった。

 

M先生はドラマチックな振り付けをする人だった。

「先生が動いていると、まるで映画を見ているようで・・・」と言っていた人がいた。

私も同じように思っていたので、他にもそう思う人がいたかもしれない。

年は自分よりも10くらい上だったし、ボンキュッボンとかではない少年体型なのに

衝撃的な色っぽさがあったのも素敵だった。

こういう人になりたいと思いながら通っていたのだと思う。

 

A先生はまた別のクラスなので、まったくM先生と比較はできないし、

振り付けも完全に決まったものだったのだが

動きの端々に先生の個性がちりばめられているのがかっこよくて大好きだった。

 

ある日の朝、アパートのジムに行った。

誰もいなかったので、音楽チャンネルを自分好みのものにして

黙って筋トレなどしていた。

すると、かつてM先生のクラスでやったことのある曲が流れてきた。

音楽には不思議な力があるようで、

曲を聞いた当時の様々な思い出が一気によみがえってくる。

ドラマチックな振り付けや先生の姿、

一緒にクラスを受けていた人たち、

とても懐かしく、恋しくなり、

同時に自分が独りぼっちな気がして、涙が出そうだった。

あのクラスに帰りたいと思った。

大好きだったんだなーと再認識。

でも、昔を懐かしんでも何も帰ってこないので

今日も一日どうにかやっていこう。

 


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